看護研究のテーマがだいたい決まったら、次は、そのテーマ設定で適切なのかを調べるためにも文献の検索・検討が必要だ。看護研究での文献とは、過去に出版された専門書籍や雑誌、また、学術誌などに掲載された論文などを指す。
なぜ文献検索が必要なのかというと、それをしないと、すでに研究され尽くしたテーマを取り上げるかもしれないからだ。途中まで研究を進めてから、まったく同じ研究がすでに存在することに気づくと、それまでの苦労も時間も水の泡になってしまう。そういうことのないように、文献の検索・検討はしっかりやりたい。
また、先行研究を調べることで、自分の抱いているテーマがどれだけ究明されているのか、また、何がまだわかっていないのかがわかる。わかっていることとわかっていないことを整理しておくと、何を整理して何を補足するべきなのかがはっきりし、看護研究がやりやすくなる。
では、どうやって文献検索をやればよいのだろうか。インターネットには便利なツールがいくつかあるので、それらを利用するのがおすすめだ。たとえば、日本看護協会運営の「最新看護索引Web」もその一つ。国内で発行されている看護系の雑誌に掲載されている看護研究や実践などに関する記事を検索できる。
また、医学中央雑誌刊行会が運営する「医中誌Web」というサービスも有用だ。こちらは国内の医学系論文を1400万件ほど網羅しており、看護系の文献も非常に充実している。
Googleのサービスにも看護研究の文献検索に役立つものがある。「Google Scholor」という学術系の論文に特化した検索サービスだ。