看護研究とは、より良い看護を患者に提供するために行う研究だ。古くはナイチンゲールに遡るが、看護の知識や理論を研究によって形成し、これまでの看護に加えていこうという試みである。
看護研究を行うには、まず研究テーマの設定が必要だ。病院に勤務しながら行うのであれば、日常の業務で気になった問題点や疑問点をテーマに取り上げるとよいだろう。
研究テーマが決まったら、関連文献にひと通り目を通す。これまでそのテーマでどのような研究が行われてきたかしっかり把握する必要があるからだ。それとともに、研究のキーワードや周辺事項の確認も行う。
文献の検討で研究の見通しが立ったら、次は研究計画を立てる。何の目的でどのように研究を行うのかを計画書にまとめよう。一般的な構成は、テーマ、動機・背景、目的、用語定義、研究の方法、スケジュールなどからなる。なお、看護研究で忘れてはならないのが、患者への倫理的配慮だ。患者の尊厳や権利を犯すことがないよう、研究計画を立てる段階からしっかり検討しておかなければならない。
研究計画が決まったら、必要なデータを収集し、収集した分析を行う。データの分析にはエクセルを使用するとよいだろう。統計手法には推測統計や記述統計があるが、どちらでも好きな方法を選ぶとよい。
分析結果が出たら、それをもとに考察を行う。文章にまとめる以上、読む人が理解しやすいように意識して書こう。研究計画書をもとに順序立てて書くと、論理が通ったわかりやすい文章になりやすい。